副業や物販ビジネスに興味がある人なら、一度は聞いたことがある「無在庫せどり」。
「売れてから仕入れるから、在庫リスクがない」と聞くと、なんだか夢のようなビジネスに見えますよね。
でも、実際に物販を本業にしている立場から言わせてもらうと──
無在庫せどりはどこでやっても「禁止 or グレー」で、メリットよりリスクの方が大きいのが現実です。
今回は、無在庫せどりの仕組みと隠れたリスク、有在庫せどりの堅実さについてお話しします。
無在庫せどりとは?
簡単にいうと「商品を在庫として持たずに出品し、売れてから仕入れて発送するビジネスモデル」です。
お客さんが購入 → それから仕入れ → 発送、という流れですね。
表面的にはメリットが多いように見えます:
- 売れてから仕入れるので赤字になりにくい
- 資金が少なくても始められる
- 在庫スペースがいらない
ただし、それはあくまで「うまくいけば」の話。現実はそんなに甘くありません。
無在庫せどりの「見落とされがちなリスク」
① プラットフォーム規約違反の可能性
無在庫せどりは、ほとんどの大手プラットフォームで禁止されています。
プラットフォーム | 無在庫販売の扱い |
---|---|
Amazon | 明確に禁止(即アカウント停止リスク) |
メルカリ | 実質NG(手元にない物は禁止) |
ヤフオク | グレー(トラブルで通報されると危険) |
eBay | 条件付きでOK(Amazon直送は禁止) |
つまり、「どこでやっても安全ではない」というのが現実。
② 実は今でも「無在庫」をこっそりやっている人・教えているスクールがある
ここで注意してほしいのが、無在庫せどりは明確に規約違反であるにも関わらず、それを隠れて実践している人や、それを推奨するスクール・情報商材が今も存在するということです。
たとえば──
- 「Amazonの商品をそのままeBayに出して稼ぐ」などと謳う手法
- 「アカウントが停止されても複数作れば大丈夫」といった乱暴な説明
- 極端な場合、著作権を無視して他人の画像や商品説明をそのまま流用
これらは一見うまくいきそうに見えますが、規約違反がバレた瞬間にアカウント停止、売上没収、信用喪失のリスクを抱えています。
一部のスクールではリスクを過小評価して「とにかく稼げる」と煽るケースもあり、初心者が安易に飛び込んでしまいやすい構造になっています。
③ 画像の著作権リスク
商品を手元に持っていないため、画像は他人のものを使うしかないケースが多くなります。
これがまた危険で、Amazonや他の出品者の画像を使うと著作権侵害やeBayのポリシー違反になる可能性があります。
→ 最悪の場合、アカウントが停止されて終わりです。
④ 在庫切れ・価格変動によるトラブル
売れてから仕入れるため、こんなリスクが常に付きまといます:
- 仕入れ先で「在庫切れ」→ キャンセル → クレーム
- 仕入れ価格が上がって「赤字」になる
- 配送が遅れて「悪評価」&返金対応
思った以上に精神的に消耗します。
有在庫せどりの堅実さ
これに対して、私は**「有在庫せどり(仕入れてから出品)」**をずっと続けています。
最初はリスクに見える「在庫を抱えること」も、慣れればむしろ強みになります。
有在庫のメリット
- 自分で商品を管理できるので、トラブルが少ない
- 撮影や検品で差別化しやすい(特に中古)
- 仕入れ値や利益率をしっかり計算できる
- アカウント停止リスクが圧倒的に低い
多少の資金は必要ですが、安く仕入れて高く売るというシンプルな構造なので、ビジネスとして非常に安定しています。
まとめ:無在庫より「有在庫」の方が長く稼げる
無在庫せどりは、確かに「初期費用がかからない」「在庫を持たない」というメリットがあり、甘い言葉で誘われがちです。
でも、やってみると**「仕入れ先とのやりとり」「納期の遅れ」「著作権トラブル」「アカウント停止の恐怖」**といった現実にぶつかります。
しかも、いまだに無在庫を勧めるスクールや情報商材もあり、初心者が騙されやすい土壌が残っているのが現状です。
稼ぐどころか、「売れたのに利益が出ない」「クレーム対応で時間が潰れる」なんてこともザラです。
それなら、最初から堅実に有在庫で始めた方が、長く・安定して稼げます。
私は今でも有在庫せどりで月商300万、粗利120万ほどを安定的に出しています。
地道ですが、確実に積み上がっていく感覚は、何よりも大きな安心感につながります。
▶ 無在庫せどりに迷っている方へ
やってみる前に、一度でも中古品を仕入れて、出品・販売してみることをおすすめします。
「物販の本質」が見えてきて、きっと考え方が変わるはずです。