せどりで、月10〜20万円くらい稼げるようになってくると、
「このまま会社をやめて、せどりで生活できないかな」
と考える人も多いのではないでしょうか。
一方で、
- 独立して、本当に食べていけるのか
- お金が足りなくならないか
- 会社員より大変なことはないのか
といった不安もあると思います。
私は、副業で2年近く中古せどりをやったあと、
会社をやめて独立しました。
いまは専業になって6年で
今年7年目です。
もちろん、独立がすべての人にとって正解だとは思っていません。
向いている人もいれば、
向いていない人もいます。
しかし、実際に独立してみると、
副業のときには見えなかったことが、
たくさんありました。
この記事では、
せどりで独立を考えている人が気になるであろうことを、
私の実体験をもとにまとめてみました。
独立前の準備については、
以前の記事「せどり専業で生活するという選択肢は「普通」なのか?」でも書いているので、
あわせて読んでみてください。
私は、純利20万円くらいの段階で独立しました
まず、私が独立したときの状況からお話しします。
前職はサラリーマンでした。
独立を決めたときは、
経費を差し引いた純利で、
月20万円くらい稼げていました。
仕入れは、店舗仕入れと電脳仕入れの両方です。
販売はAmazonを使っていましたが、
外注化はまったくできていませんでした。
仕入れも、梱包も、発送も、
すべて自分でやっていたわけです。
つまり、
この記事を読んでいる人と、
それほど変わらない状態だったと思います。
ただ、この状態のまま独立すると、
すぐに壁にぶつかります。
独立して最初にぶつかる壁は「梱包・発送」です
独立すると、仕入れに使える時間が増えます。
仕入れの量も、当然増やしていきます。
すると、何が起きるか。
梱包・発送が追いつかなくなります。
仕入れの量が増えるほど、
梱包・発送の作業も増えていきます。
私の場合、独立して1年目で、
ここがいちばん大変でした。
仕入れをしたいのに、
梱包・発送に時間を取られてしまう。
かといって、仕入れを減らせば稼ぎも減る。
この状態が続いたので、
「1年目でここをなんとかしないと、先はない」
と思いました。
独立から9か月は、すべて自分でやっていました
私が独立したのは1月です。
そこから9月までは、
必死で、すべて自分だけでやっていました。
その間に、いろいろと調べて、
クラウドワークスでFBA納品スタッフを募集する、
というやり方を知りました。
そして、実際にやってみました。
10月の後半あたりに、
スタッフが1人見つかり、
納品作業を任せられるようになりました。

外注化は、回数を重ねるほど楽になります
スタッフに任せられるようになると、
その分、仕入れに時間を使えます。
すると、仕入れの量がさらに増えます。
そこで、もう1人スタッフを追加しました。
これを繰り返していくと、
- 募集から採用、教育までの流れが効率よくなる
- マニュアルの質が上がる
- 募集もしやすくなる
という良い流れができていきました。
最初の1人を見つけるまでが、いちばん大変です。
しかし、一度仕組みができると、
2人目からは、かなり楽になります。
結果的に、独立から1年半後には、
納品はほぼ手離れしました。
その分、仕入れに時間を回せるようになり、
月利100万円は、ほぼ稼げるようになりました。
もちろん、これは私の場合の話です。
同じことをすれば、誰でも同じ結果になるわけではありません。
ただ、
独立後に稼ぎを伸ばすなら、外注化は避けて通れない
と私は考えています。
副業のうちに外注化を始められるなら、
それに越したことはありません。
資金繰りで苦しまなかったのは、余剰資金とROIのおかげでした
独立を考えている人が、いちばん不安なのは、
資金繰りではないでしょうか。
正直に言うと、
私は独立してから、
資金繰りが苦しくなったことはありません。
理由は、主に3つあると思っています。
- もともと、余剰資金を多めに持っていた
- ROIが高い仕入れを中心にしていた
- 価格改定をまめにして、売れない状態を作らないようにしていた
せどりは、仕入れをすればするほど、
お金が在庫に変わっていきます。
利益が出ていても、
在庫が売れなければ、現金は増えません。
だからこそ、
余剰資金を持っておくことと、
在庫を売れる状態にしておくことが大事です。
このあたりの考え方は、
「利益が出ているのに、なぜお金が増えない?物販の「在庫とキャッシュ」のからくり」で詳しく書いています。
また、アカウント停止などの状況になったこともなく、
これまで、そこまでまずい状況になったことはありません。
それは、運が良かったというより、
仕事に集中して、リスクを想定した動きができていたから
ではないかと思っています。
逆に言えば、
余剰資金が少ない状態で独立したり、
ROIの低い仕入れを続けたりすると、
資金繰りは一気に苦しくなる可能性があります。
独立しても、時間の余裕はそこまで増えません
「独立すれば、自由な時間が増える」
と思っている人もいるかもしれません。
たしかに、私も独立後は、
納品はもちろん、仕入れも一部外注化しています。
その結果、
稼ぎは倍増しましたし、
時間的な余裕もできました。
しかし、
そこまで時間に余裕があるわけではありません。
なぜなら、自営業者は、
せどりの仕事以外にも、やることが多いからです。
それに、事業をやっていると、
新しい事業を作りたくもなります。
つまり、空いた時間は、
また別の仕事で埋まっていくわけです。
ただ、私は、
自営業なら、これが普通
だと思っています。
「独立したら、のんびり暮らせる」
というイメージで独立すると、
ギャップを感じるかもしれません。

税金より驚いたのは、国民健康保険の高さです
独立前から、 税金が高いということは分かっていました。
しかし、実際に独立してみて驚いたのは、 保険料の高さです。
特に、国民健康保険です。
稼ぎが増えれば、 税金も、保険料も、
どんどん上がっていきます。
私の場合、保険料は、
月に10万円くらい請求が来るようになりました。
しかも、 国民健康保険は「自分は不要」という選択ができません。

独立後に払うことになる税金・保険料
会社員のときは、 税金も保険料も、給与から天引きされていました。
そのため、あまり意識していなかった人も多いと思います。
独立すると、 次のものを、自分で払うことになります。
- 所得税
- 住民税
- 個人事業税
- 国民健康保険
- 国民年金
例えば、経費を差し引いた所得が600万円の場合、
ざっくりした目安は、次のとおりです。
(独身・40代で、ほかの控除はない場合の概算です)
- 所得税:約45万円
- 住民税:約45万円
- 個人事業税:約15万円
- 国民健康保険:約70万円
- 国民年金:約21万円
合計で、約200万円です。
つまり、
所得の約3分の1は、税金と保険料で出ていく
計算になります。
特に、国民健康保険の保険料は、
住んでいる自治体によって、かなり変わります。 あくまで目安として見てください。
2年後には、消費税もかかってきます
さらに、売上が1,000万円を超えている場合は、
消費税もかかってきます。
個人事業主の場合、原則として、
2年前の売上が1,000万円を超えていると、
消費税を納める必要があります。
つまり、独立した年の売上が1,000万円を超えていれば、
その2年後から、消費税の支払いが始まるわけです。
せどりは、利益に対して売上が大きくなりやすい商売です。
独立してしばらくは払わなくてよくても、
後から消費税がかかってくることは、覚えておいてください。
独立後の生活費を考えるときは、
税金だけでなく、保険料や消費税も計算に入れておく
ことをおすすめします。
節税が目的になると、手元に残るお金は減っていきます
税金や保険料が高いと分かると、
「なんとか利益を減らして、税金を安くしたい」
と考える人もいると思います。
しかし、私は、
利益を減らそうとする節税は、おすすめしません。
税金で取られても、
利益を増やしたほうが、手元に残るお金は多くなるからです。
もちろん、
できる範囲の節税はやったほうがいいです。
ただ、節税が目的になってしまうと、
結果的に、手元に残るお金は減っていきます。
大事なのは、
- 事業をしっかり頑張って、利益を伸ばす努力をする
- できる範囲の節税はする
- 払うものは、しっかり払う
ということです。
私は、これが健全なやり方だと思っています。
税金についての私の考えは、
「私がきっちり税金を収めている1つの理由」でも書いています。
資金繰りより問題になりやすいのは「孤独」です
独立前は、
お金のことばかりが気になると思います。
しかし、実際には、
資金繰りよりも、孤独のほうが問題になる場合がよくあります。

せどりは、基本的に単調な作業です。
同じことの繰り返しです。
しかも、一人で作業することがほとんどなので、
どうしても孤独になりがちです。
実際、せどりで独立したものの、
孤独に耐えきれずに辞めてしまった人もいました。
私自身も、孤独にはなります。
それでも続けられているのは、
- 仕事に集中する
- 新しいことを学ぶ
- 新しいことに挑戦する
ことで、自分から刺激を作っているからだと思います。
会社員のときは、
周りの人や、会社から刺激がありました。
しかし、独立すると、
誰も刺激を与えてくれません。
刺激は、自分で作るもの
と考えておいたほうがいいと思います。
独立しないほうがいいのは、自己管理ができない人です
では、どんな人が独立しないほうがいいのか。
いろいろあると思いますが、
私がいちばんに挙げるのは、
自己管理ができない人
です。
自営業は、
自分で動かなければ、何も始まりません。
会社員であれば、
自分が何もしなくても、会社は回ります。
給与も、毎月もらえます。
しかし、自営業には、
そういうことはありません。
- 面倒でも
- 地味に見えても
- やりたくなくても
やるべきことは、やる。
この自己管理ができないと、
単純に破綻します。
自分がやらなければ、誰もやらないのです。
当然と言えば、当然の話です。

もし、副業のせどりを
「時間があるときにやる」程度でしか続けられていないなら、
独立は、もう少し待ったほうがいいかもしれません。
独立していちばん良かったのは、自分で決められることです
ここまで、大変なことを中心に書いてきました。
たしかに、独立すると大変なことはあります。
それでも、6年たったいま、
独立して良かったと思っています。
いちばんの理由は、
基本的に、自分で決められる
ということです。
会社員のころは、
- 自分の意見が通らない
- 外部が勝手に決めたことに振り回される
- 自分のスケジュールを、他人が決める
という働き方でした。
独立してからは、
結果的に、会社員のころのようなストレスはなくなりました。
それだけ、
会社員の働き方は窮屈だったのだと思います。
ただし、
「自分で決められる」ということは、
人によってはデメリットにもなります。
誰も指示をしてくれないので、
何をするか、すべて自分で決めなければいけません。
逆に、
人に指示されることや、
自分のスケジュールを他人に決められることに、
ストレスを感じる人。
そういう人には、
自営業は合っているかもしれません。

このあたりは、
「「決定権がない」という不自由さに気づいた日」でも書いています。
まとめ
せどりで独立する前に知っておきたい注意点と心構えを、
私の実体験をもとにまとめました。
- 独立後、最初にぶつかる壁は梱包・発送。外注化は避けて通れない
- 資金繰りは、余剰資金とROIの高い仕入れ、まめな価格改定で守る
- 独立しても、時間の余裕はそこまで増えない
- 税金だけでなく、国民健康保険の保険料も計算に入れておく
- 利益を減らす節税ではなく、利益を伸ばす努力をする
- 資金繰りより、孤独のほうが問題になることがある
- 自己管理ができないと、自営業は破綻する
独立は、自由になれる反面、
すべてを自分で背負うことでもあります。
月10〜20万円稼げるようになったいまだからこそ、
独立したあとの自分を、一度具体的にイメージしてみてください。
